もう3月ですね 来年度をより良いものにする方法をご紹介 ~振り返りとKPT法~
みなさん反省会してますか?
もう3月ですね、年度末です
会社員の皆さんは給料査定のため、学生の皆さんは学期末の締めとして1年の締めくくりを行うと思います。
より良い新年度を迎えるために、今年一年を振り返って来年度の目標を作ってみませんか?
今回は1年の振り返り方について、私の経験を含めてご説明できればと思います。
反省会やってないですよね
そもそも、反省会っていうと、学校とかのイメージで誰かをさらしものにしたり、「反省しま~す」といって次の日には忘れてしまったり、そもそも何を反省すべきなのか分からないですよね。
反省会を行う理由
本来はなにか問題があって、それを解決するために行うものですよね。
でも実際は、「誰が悪いのか犯人探しをする」ために実施してたりしませんか? そして、見つかった犯人を糾弾する。糾弾された犯人は反省してるふりをして不満のまま終了しますよね。
はい。とっても無駄な時間ですね。
なので、反省会はする必要はないです
えっ?反省会を推奨する記事じゃなかったの?
そうなんです、反省会をしようって内容の記事では無いんです。
私がオススメする方法は「振り返り」です。
こちらを利用することで、もともとの目的を達成することができます。
ちなみに、この記事を読んで頂きたいのは、
今を変えたいと思った方全員です
一人でも多人数でも大丈夫です
職場でも学校でも、家族でも問題ないです
振り返りと反省会の違いって?
最初に私の過去の「反省会」の体験談を紹介します
過去プロジェクトがうまく行かないときに反省会を実施しました
偉い人「なんでうまくいかないだ」
私「~が~で想定外にうまく行かないことがありました。解決策を色々考えてます」
偉い人「Aの作業スピードが遅いからじゃないのか?」
Aさん「いえ、Bさんに頼んだ部分が終わらないのでダメでした」
Bさん「Aさんの指示があやふやだったので、手戻りが多かったです」
偉い人「じゃあ、AさんとBさんの工程を管理できなかったお前(私)が悪いんだな」
どうでしょうか?反省会でなにか今後が好転するでしょうか?
当然、好転はしませんよね。
チームが互いを敵だと思ってしまう。最悪です。
AはBをBはAを嫌いになる
私はAとBから信頼されなくなる
犯人探しをして偉い人は気持ちよくなる
偉い人が反省会をした満足感だけが満たされます
これではダメだと思ったときに、職場の先輩から反省会は無駄なので止めよう。
今後は、振り返りを行おう。そう提案をうけました。
実際に「振り返り」を実施したら、自体は好転しました。
では、振り返りとはなんでしょうか?
振り返り=反省会ではありません
振り返りは反省会ではないため、反省にのみフォーカスを当てた会議とは違います。
そのため、良いことも悪いことも列挙することができます。
そもそも、悪いことばかり列挙していると会議中も会議前もモチベーションはどんどん下がってしまいます
誰かを攻撃するためだけに集まったって仕方ないじゃないですか。
そして、反省会との違いはもう1つあります。
これから列挙するのは、いい「こと」と悪い「こと」なのです。
そう、あくまで問題は「こと」であって「人」ではない。
これが大事です。
ただ漠然と振り返れと言われても分からないですよね
こういう時は人類の英知を借りましょう
なにかに迷ったときはこうすれば良い、こうしたほうが整理できる方法っていうのは昔から語り継がれてきています。横文字でフレームワークなんて聞いたことないでしょうか?
今回紹介するフレームワークはKPT法です
この手法は、列挙するテーマが明確なため列挙が楽でかつ、ルールは常に一緒なので事前に考えておくこともメモ書きを準備することも可能です。
では、KPT法について紹介していきましょう。
KPT法の解説
KPT法とは?
K:Keep(これからも続けていきたこと)、P:Problem(問題・課題、解決する必要があること)、T:Try(Problemに対して挑戦すること)の3つの視点でチームや個人(自分)の行動を振り返るフレームワークのことです。
下の図のような形で集約したりします。
KPT法を行ううえで準備するもの
- 付箋
- 付箋を貼る紙(模造紙などがオススメ)
- フリクションボールペン
- あまいジュース
- お菓子
- 積極的に参加する心
では実際に手順を紹介します
① 参加メンバーにルールの説明
- 「他人を否定しない」
- 「解決すべきは問題」
- 「犯人探しじゃないです」
※ まずはこの認識あわせを行いましょう。
②付箋、フリクションボールペンを配布する
フリクションボールペンを準備するのは、鉛筆だと見えにくいですし、消した時の消しくずの掃除が面倒です。一方フリクションボールペンを使えば、消すのも楽ですし、消しくずも出ません。
サインペンタイプもあるので、貼る紙と席の位置など見やすい大きさで書くことができる、太さのペンを選ぶと良いです。
▼オススメフリクションボールペン
③明るいBGMを流し、お菓子・ジュースをテーブルに広げる
BGMやお菓子を準備するのは、会議じゃない雰囲気作りのためです。
役職や立場を一旦棚上げして本音を言い合うことで本質的な問題の解決につなげます。雑談の中に宝があるの精神でおおらかに挑みましょう。
この時だけは、後輩の厳しい言葉にも耳を傾けましょう。
④まずテンションをあげるために、Keepを列挙しましょう
では、早速これからも続けたいことを列挙していきましょう!
配布された付箋に1枚1つずつどんどん書いていきましょう。制限時間をつけてもいいですし、一人3つは書こうなど目標枚数を決めてもいいです。
ただし、いいことを書くときにも注意があります。
良い点をあげるのも属人的なことはやめましょう!
- 「(偉い人の)スケジュール管理が完璧だった」
- 「(偉い人がいて)雰囲気の良いプロジェクトだった」
- 「(本当は美味しくないけどお母さん作る)ご飯が美味しかった」など
太鼓持ちやおべっかは何も生みません。遠慮してやってしまいがちですが、注意が必要です。
⑤次にProblemを列挙しましょう
次に、P(Problem)です。問題だったことを列挙しましょう。
ただし、 繰り返しになりますが、属人的な内容はやめましょう。
- 「(後輩のせいで)スケジュールが遅延した」
- 「(先輩のせいで)やりなおしが多かった」
など、主語を書かないだけで誰宛か分かるものもやめましょう。
⑥KeepとProblemが出きったら、一個ずつ振り返りましょう
この時は、司会がいるとスムーズです。
司会者は自分の主観は二の次に貼ってある付箋の意図を汲み取るようにしましょう。
まず、一個ずつ付箋を読みあげていきます。説明に不足があったり、司会者が付箋の内容だけでは理解できない、不十分だと感じたら書いた人に質問を投げかけて、より具体的にしていきましょう。
一通り触れたあと、似た付箋をグループ化も一緒にしていきましょう。グループ化していくと、自分だけが問題だと思っていたことが意外と全員が共通で問題だと思っていたり、無意識にやっていたことが、チームにすごく貢献していたりと、重みを感じることができると思います。
⑦Problemを解決する方法(Try)を考えよう
問題の列挙が終わったら、次はどうやって解決するかです。
Problemの箇所に書いてある要素を元に、それを解決するにはどうすればいいか?を全員で話し合います。
発言者が偏らないように、ここも司会による指名性でランダムに指名していくとより活発な意見を集めることができると思います。
例えばですが、「Problem:会議で発言者が偏ってしまう」という問題を抱えているチームがあるとすると、「Try:会議のテーマを先に伝達して、話すことを参加者に考えてきてもらおう」とTryを意見として出せると思います。
その解決策が十分だと思ったら、Tryの部分に付箋を貼っていきましょう。
⑧Tryする内容を全員で確認しましょう
最後に、Tryに書かれた項目を1つずつ読みあげます。
次に、それをいつからスタートできるか確認します。そしていつまで達成するかを決めます。
何事もスケジュールにしておかないと後回しにしますからね。
⑨ 作ったKPTシートを写真などで残しておきましょう
振り返りが終わった後に、個人的にもう一回振り返れるように。Tryを忘れないように共有ように残して起きましょう。
画像は無料の画像共有ツール「GoogleDrive」や「Dropbox」に入れて共有すれば良いと思います。
振り返りの頻度
KPT法による振り返りの頻度
本来であれば、1月に1回や2周間に1回が本来はおすすめです。
なぜかといえば、人間の記憶は曖昧で直近の記憶が一番濃厚です。ですので、困りごとなどの濃度も直近の記憶に基づいてしまいます。それを解決するには短期間に行うのが一番確実です。
でも、そんなに頻度が高くできない。
もちろん、その声もわかります。特に、グループや職場でみんなであつまってとなると、繁忙期とかもあるので、これは難しいかもしれないですね。
であれば個人でやっておくのはいかがでしょうか?振り返りは、個人でも手順は一緒です。 むしろ、個人でやる場合は、もっとシンプルになります。
個人の振り返りに便利なツールもご紹介しておきます
Trello(無料)
プロジェクト管理のカンバン方式を採用したフリーWebツールです。
こちらのカンバンにKeep、Problem、Tryと書いてカードをどんどん作っていけばKPTを一人で完結することができます。
XMind(無料)
こちらはマインドマップツールです。
こちらでもメインの枝からKeep、Problem、Tryと枝をはやしてしまえば簡単に実行できます。
下記に例を載せておきます!
今日は、来年度を輝かしいものにするための手法「振り返り」とそのフレームワーク「KPT法」をご紹介しました。まだまだ、勉強中なので不足している点があるかと思いますが、参考になったら嬉しいです。
長文ご覧頂きましてありがとうございました!
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